※⬆︎初診時の手足の状態
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松戸市在住 5才 男児
主訴:アトピー性皮膚炎(強い痒み)/来院時は5歳6ヶ月
副訴:1年中鼻詰まり
症状:全身乾燥。手首より先と足首より先の痒みが強いので掻き壊している。激しい痒みの発作のような状況が、寝る前1回、就寝中1回、昼間に1回くらい、他は、乾燥したところを時々かく。症状の酷かった時期に、歯を食いしばって歯ぎしりをしながら掻きむしっていて、前歯は半分近く削れている。痒みの特徴としては皮膚の表面が痒いというよりも身体の中から痒みが出る感覚とのこと。
発症から当院来院までの経緯
0歳1ヵ月:顔に湿疹が出る。皮膚科でステロイドを処方される。
1歳 :ステロイドをやめる。やめた途端、全身に痒みが広がった。顔の荒れも一番酷かった時期。サプリメントとワセリンによる保湿に切り替え。
1歳6ヶ月:アレルギー科を受診し漢方を飲み始め、少し状態が良くなる。アレルギー検査の結果、ハウスダストとネコにアレルギーがあることが判明し猫とも離れて暮らすようになる。
2歳6ヶ月:味覚の変化のためか、苦い漢方をあまり飲まなくなってしまう。サプリメントとワセリンのみの対処に戻る。
3歳4ヶ月:メディカルアロマを取り入れ、ココナッツオイルなどを塗り始める。
3歳5ヶ月:メンタルヘルスなども念頭にホメオパシーを受けるようになり、2年ほどレメディーの摂取などホメオパスのアドバイスに従ったが症状は一進一退。一旦セッションを中止。
5歳 :QX-SCIO(スキオ)を開始。あまりにも症状が良くならないため、親に原因が?と考えるようになり途中よりお母さんもSCIO(スキオ)を受ける。・・・結果「砂糖が良くない」との評価で砂糖抜きの生活を2ヶ月程継続したが、保育園では避けることが出来なかったこと、何よりお菓子大好きなお子さんにとってはかなりキツイ試みであったため砂糖抜きは途中で断念。
5歳4ヵ月:ある“アトピーの原因と克服“についての書籍を読み、著者のセラピーを受ける。アトピーは母との関係が起因するという話から(要因はそもそも自分(母親)の性格か⁉)と気付いた時、お子さんの痒みが半減し、SCIO(スキオ)の数値もグンと良くなった。が痒みと皮膚の症状は残る。他の鍼灸治療院で(症状が酷すぎるため施術を断られてしまった)という経緯あり。
5歳6ヶ月:2018年11月24日 てんびん鍼灸治療院来院 ※トップ画像参照
症状:全身乾燥。手首より先と足首より先の痒みが強いので掻き壊している。激しい痒みの発作のような状況が、寝る前1回、就寝中1回、昼間に1回くらい、他は、乾燥したところを時々かく。症状の酷かった時期に、歯を食いしばって歯ぎしりをしながら掻きむしっていて、前歯は半分近く削れている。
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※この症例はあくまで一個人の例であり、全ての方に同じように効果が出ることを保証するものでは一切ありません。ご本人(保護者)からの承諾を得て掲載させていただいております。
※アトピー性皮膚炎を引き起こす要因は複雑で、効果の出にくいものが存在することも明記しておきます。
初回施術 (11/24)
【この日の痒みを10としてスタート※ただし本人の訴えが曖昧なことが多いためあくまで参考値です】
アラテックセラピー初回評価では、チョコレート・乳製品(チーズ・乳)・糖・人工甘味料・消化管ホルモン・消化粘液・酵素・酸・酸性老廃物・ネコ・副鼻腔生体物質・ヒスタミン・汗・汗腺・乾燥・ストレスにエラー反応(弱さ)が見られました。この後の食事を制限できるタイミングだったことから『糖』に対するエラーを初回は修復しました。
2回目の施術 (11/27)
【本人痒みスケール5】
『糖』の施術から3日後来院、見た目には特別変化は感じられません。痒みのスケールは5(半減)という感想を貰えましたが、日毎、時間毎に急激な痒さは出たり消えたりを不規則に繰り返している。
とにかく痒みが強いため、2回目のこの日は『ヒスタミン』に対するエラーを修復しました。
3回目の施術 (12/4)
【本人痒みスケール5】
本人の痒みスケールは5のままだが、症状をそばで見ているお母さん的には『変わってきている気がする』と就寝時などの痒がり方がやや緩くなってきているというような感想をいただく。
初診時から気になっていたがとにかく鼻水が酷い。施術の間中ずっと鼻をすすっている印象でとても呼吸が苦しそうであったため、お母さんとお話し『副鼻腔生体物質(主に鼻の問題)』に対するエラーを修復することにしました。➡施術直後から鼻呼吸がいくらか楽になった実感有り、鼻をすする音も小さくなった。
4回目の施術 (12/8)
【本人痒みスケール2】
本人的には痒みレベルが2まで減少。しかし、昨夜は就寝中に痒みが出現し目が覚めてしまった。全体的な痒みレベルは減少傾向だが、就寝前に痒くなっていることが多いかも、とお母さんより。鼻水鼻詰まりは前回施術直後よりもやや戻ってしまった感はあったが、鼻すすりは激減している。
経過写真からもわかるように、皮膚の乾燥が強い。手足以外も顔を含め全身的に乾燥が見られていて乾燥した皮膚がポロポロと落ちてしまう。保湿クリームやワセリンなどはシミてしまうため痛いらしく塗らせてもらえない状況が続いている。アラテックセラピーは『乾燥』に関連する刺激の修復を行いました。
5回目の施術 (12/11)
【本人痒みスケール5】
痒みスケールがやや後退。日によって異なる痒みですが、この日は痒い日だった模様。昨夜痒くて起きてしまう、夜起きてしまうと気分転換にYouTubeを少し見るが、動画を見始めると痒くなくなるとのこと。
この日のアラテックアプローチは『酸』。
6回目の施術 (12/21)
【本人痒みスケール0】
『痒くない』と本人。ただし(この日は)ということらしく昨日は30分程度掻きむしってしまう時間があったとのこと。写真では判別が出来ないところではあるが、全身的な乾燥状態が緩まってきている。この日は『乳製品』に対するエラー反応を修復。
7回目の施術 (12/24)
【本人痒みスケール3】
身体が温まると痒みが出るようで、シャワーの後は15分ぐらい身体を掻く、だが今までのように酷くなく掻き壊さなくなってきている。入浴の後も痒がり方が酷すぎない。今までとは明らかに変化のある点とのこと。鼻水も少ない印象(お母さん)。
『温度の変化』に対するエラー反応を修復。年末年始に入るため、しばらく症状変化の様子を見てもらうことに。
8回目の施術 (1/18)
【本人痒みスケール7】
痒みスケール7は間が空いた3週間程度のことらしい。この日の本人申告はスケール0。皮膚コンディションにしっとりした感触が現れて来ていて、ひび割れも小さく少なくなってきた。効果の比較をするためと、過去の保湿による『痛み』の記憶を思い出させないために、よりコンディションの良い左足、左手にワセリンを塗って保湿するように指導しました。※これまでは保湿による痛みのため、あらゆる塗布を本人が拒んでいました。
夜になると痒くなる事が多いというお母さんの意見から評価したところ『夜』の刺激にエラー反応が見られたため、この日はそのまま施術を行いました。
9回目の施術 (1/22)
【本人痒みスケール0~5】
痒みは出たりでなかったりが続く、前回以降左半身にだけワセリンを塗り続けた(痛くないことが自覚出来て塗れるようになった)、写真⇩では左足皮膚の乾燥状態が反対側と比べ明らかに抑えられ落ち着いてきた状態がわかる。この日を境にワセリンの両側塗布を開始してもらう。
お母さんより、お通じの緩さや食後の腹痛のような症状がやや気になるとの話もあったため『消化管ホルモン』『酵素』のエラー反応への施術を行った。
10回目の施術 (1/25)
【本人痒みスケール0~5】
痒みの幅が出てしまう状況は相変わらず。皮膚コンディションは安定してきていて皮膚を掻く頻度は低下傾向。生活の中でビックリしたことがあった直後に一時的に痒くなるような反応があったと、お母さん。お通じ(便)の性状はいくらか良くなっている傾向。
アラテックセラピーの対象は『ストレス』。
11回目の施術 (2/8)
【本人痒みスケール0~5】
毎朝ではないが、起床後暫くしてから少し痒くなる。爪も綺麗に切れるようになった(今までは指先もグチュっと痛くなってしまうため上手く切れなかった)。就寝中痒くて起きても5分10分程度で落ち着くようになってきた。アラテックでは『皮膚』に関連する物質への治療を行った。
12回目の施術 (5/28)
3ヶ月弱間が空いて久々の来院。残っていた細かな刺激に対する施術を受けに来てくれました。痒みこそ0にはなっていないものの、足の皮膚が部分的にツルツルととても綺麗なってきていました。ゆっくりですが、皮膚が正しく再生してきてくれているようです。
↓↓写真のマーク箇所をご覧いただければ変化に気づいていただけるかと思います。
おわりに
主症状の痒みや皮膚の状態を除けば、とても元気で茶目っ気たっぷりな男の子でした。単純なアトピーということだけでなく、ステロイド使用➡中断から引き起こされたステロイド離脱症候群と思わしき皮膚の変性状態。お母さんも当院に来られる前に随分と息子さんの症状に対して悩み、様々なチャレンジを繰り返されてきました。
痒みが現在も残ってはいますが、以前のように掻き壊しをしなくなったことからその痒みの強さや頻度は格段に減っているであろうことが予想出来ます。5歳児ということもあり正確な症状変化のスケーリングが難しい点が残念なところですが、生まれてから約5年間続いていた症状がアラテックセラピー開始から3ヵ月弱の期間でここまでの変化を見せてくれたことには私自身驚いています。ここまでの結果もお母さんと息子さんが一生懸命楽しみながら施術に通ってくれたからだと感じています。
似たような症状の方はもちろん、もっと状態のひどい方、はたまた(こんな症状でもどうにかなるものなの?)などなど、施術や症状に関するご相談はホームページの相談メールフォームから随時受け付けております。
※施術中は電話に出ることが出来ません。メールでのお問い合わせをいただけますと非常に助かります。