皮膚の領域
大部分のアレルギー/過敏症の症状は、「アレルゲン」を「皮膚」が感知することで現れている。
そのように考えることができ、このあらゆる刺激に反応し得る「皮膚」に対して、当院はアラテックセラピーを基準とした下記のような見解を持っています。
想像してみてください。
我々の身体の表面を包んでいる皮膚と、口から肛門に至るまでの消化管の粘膜、そして鼻口から気管支に至るまでの気道の粘膜は途切れることなく繋がっています。
イメージしやすいように雑に表現させてもらうと、人間はトイレットペーパーの芯のように、外部と接する中腔構造を持った生命体ということになります。
消化管の内壁(内側)や気道の内壁(内側)は粘膜組織で覆われているわけですが、私はこれら粘膜組織を身体の内側の皮膚と捉えて話をしています。
皮膚とアレルゲンとの接触がスイッチ
例外があることもわかってはいるものの、アレルギーや過敏症の大多数の症状が、アレルゲンとの「接触」をきっかけとして引き起こされます。
当然の事ですが、アレルゲンとの接触がなければ身体が過剰に反応する必要がないので症状は出ないのです。
物質に触れた時、化学物質を吸った時、特定の飲食物を摂取した時、大気中の浮遊物に曝された時など、
アレルゲンの種類や形状は異なっていても、
身体を包んでいる、この内外の皮膚という、自己と非自己(自分以外の万物)を隔てる境界にアレルゲンが触れた時に、症状が誘発されています。
こと、アレルギー症状の出現に関して、身体の外側の皮膚と内側の皮膚(粘膜)に共通する極めて重要な役割の1つは、この「自己と非自己の識別」になります。
自己と非自己を隔てる皮膚という境界で何が起きて、どんな反応が起こっているのか、ここを知ることがアトピー、アレルギーをコントロールしていく第一歩となります。