千葉県松戸市でアラテックセラピーが受けられるのは、てんびん鍼灸治療院だけです☆
発疹(ほっしん)について
なんらかの原因により、急に皮膚に現れた肉眼的な変化、あるいは皮膚に出来た吹き出物そのものを発疹(ほっしん)と呼びます。皮疹(ひしん)も同じ意味となります。
蕁麻疹、虫刺され、乾燥などが原因で現れるものから、水疱瘡、麻疹、風疹、薬疹のように病気が原因で発疹(皮疹)が現れるケースもあります。
発疹の種類
・紅斑(こうはん)
皮膚の表面に赤み(発赤)を確認するもの。毛細血管が拡張するなどして引き起こされます。この紅斑は圧迫することによって赤みが一時的に消えます。
・丘疹(きゅうしん)
皮膚表面に半球状に盛り上がったブツブツのこと、直径が1cm以下の物を指し表皮から真皮にかけての層で確認されます。
・水疱/小水疱(すいほう)
いわゆる水ぶくれのことで、表皮や表皮下に血清などが含まれるサラサラとした水分が溜まったもの。大きいものを水疱といいます。
・膿疱(のうほう)
水疱や小水疱の中身が膿んでしまい、内容物が黄色っぽく濁り粘性が高くなっている状態。一般に細菌などへの感染が原因となります。
・びらん(糜爛)
いわゆるただれのことで、表皮が欠損してしまいその下の組織が露出してしまっている状態。ジュクジュク、ジメジメしています。
・痂皮(かひ)
膿汁や血清などの水分、血液などが皮膚の表面で固まった(カサブタ)状態になっているものを言います。結痂(けつが)とも言います。
・落屑(らくせつ)
正常な角化を妨げられた角質が皮膚表面に堆積した状態を鱗屑(りんせつ)と言い、落屑とはその鱗屑が剥がれ落ちることを指します。頭皮のフケはこれになります。
・苔癬化(たいせんか)
掻破(そうは=掻き壊し)の繰り返しにより皮膚が硬くカサカサ/ゴワゴワに角化や肥厚をした状態のことを言います。原因は炎症と考えられており、アトピー性皮膚炎の方に多く見られます。
注意の必要な発疹
(表1)
病気 | 発疹の特徴 | その他症状 | 人への感染有無など |
水ぼうそう(水痘) | 痒みと共に、水疱・丘疹(3~5㎜)・紅斑・痂皮(かさぶた)が現れる 頭皮も含めて全身性 痒みを伴う | 小児期に多い(10歳未満で9割) 発熱(38℃前後)、倦怠感、脳炎や肺炎を合併することがある | 有り 飛沫、空気または接触感染 かかったことがなければ大人でも感染し重症化しやすい 妊婦が感染した場合には要注意 |
風疹(3日はしか) | 小さな淡紅色の丘疹が顔面部に発症したのち全身へ広がっていく | 発疹は発熱と同時 頚部リンパ節、耳介リンパ節に腫れが現れる | 有り 飛沫感染 大人の方が重症化の可能性がある 妊婦が感染した場合には要注意 |
はしか(麻疹) | 口腔内に⋆コプリック班(赤ぶちの白斑)が出現した後に四肢や全身性に発疹が広がっていく | 発熱(39℃以上)、鼻水、鼻詰まり、咳、眼の充血 | 有り 空気、飛沫または接触感染 免疫を持っていない人はほぼ100%発症 妊婦が感染した場合には要注意 |
手足口病 | 口腔内、舌、手の平、足の裏に小水疱 | 発熱(無いケースも)、口内炎、腹痛、下痢、鼻水(風邪様症状) | 有り 飛沫、経口または接触感染 罹患すると大人の方が症状が重くなる傾向 |
突発性発疹 | 高熱が下がる際に全身に発疹(小紅斑)が出現 | 乳幼児期に多い(1歳未満で9割)、急な発熱 | 有り 経口または飛沫感染 ただしまだかかったことのない人(主に乳幼児) |
りんご病(伝染性紅斑) | 風邪様症状の後に両頬へ赤い発疹が出現、腕・脚にレース模様状の紅斑が出ることもある | 咳、鼻水、頭痛、筋肉痛、倦怠感のような風邪様症状から始まりその後発疹が現れる。痒みを伴うこともある | 有り 飛沫または接触感染 ただし紅斑出現時にはほとんど感染力が無い 妊婦が感染した場合には要注意 |
伝染性膿痂疹(とびひ) | 湿疹の引っ掻き傷、擦り傷、虫刺されなどに細菌感染が加わることで発症 水疱・ただれが主 | 強い炎症のため痒み、発熱やのどの痛み、リンパ節の腫れを伴うことも有る | 有り 接触感染(手指・タオル・プールなど) |
猩紅熱 | 頚部、腋窩、内股、額、頬に1㎜大の赤い丘疹 | 発熱(39~40℃)とのどの痛みの後に発疹出現 口の周りだけは白くなる(口井蒼白)が出る 扁桃腺や頚部リンパ節の腫れ 眼の充血 イチゴ舌(舌が真っ赤になる) | 有り 主に飛沫感染となる |
帯状疱疹 | 初期は皮膚のピリピリした痛み 後に赤みや水疱形成 | 強い痛みの他、痒みやしびれを伴うこともある 左右どちらかに現れることが多い 症状は4週間程度持続 | 有り ただし帯状疱疹としてではなく、免疫を持たない人へ水痘(水ぼうそう)として感染する可能性です |
薬疹 | 発赤・水疱形成・蕁麻疹・ただれ・痒み・痛み等 | アレルギー反応による発熱を伴うことも 軽度の発赤程度の症状~皮膚全体の症状にいたるまで様々 | 無し |
⋆コプリック班は麻疹の他、風疹やその他のウイルス感染症でも出現しうるため、ウイルス検査を行わないとハッキリとはわかりません。
発疹と関わる膠原病(自己免疫疾患)
膠原病は免疫系に異常をきたし、結合組織の一種である膠原繊維(コラーゲン)に変性が現れる病気の総称になります。結合組織に変性がもたらされた結果、全身の結合組織や臓器、血管に炎症が起こり様々な機能障害を引き起こすことになります。
膠原病の中にも発赤を始めとした皮膚の症状が関わるものがいくつかあるため紹介をしておきます。
(表2)
膠原病 | 発疹の特徴 | その他症状 |
全身性エリテマトーデス(SLE) | ⋆蝶形紅斑、円形状紅斑 顔/手足の赤い皮疹 | 発熱 倦怠感 疲れ 不安感 体重減少 頭痛 けいれん 口腔内潰瘍 動悸 息切れ むくみ 筋肉痛 関節痛 ⁑レイノー現象 めまい など |
強皮症(全身性硬化症) | 指先や足の潰瘍 皮膚の硬化(左右同時) 爪上皮出血点 紅斑 指先の陥凹性瘢痕 皮膚色が黒ずむ 皮膚の乾燥 皮膚の痒み | レイノー現象 息切れ 疲れ 倦怠感 便秘 下痢 口周りのこわばり 関節痛 関節のこわばり 胸やけ など |
皮膚筋炎/多発性筋炎 | ⁂ヘリオトロープ疹 顔面/頭皮の紅い皮疹 ⁑⁑ゴットロン徴候 痒み | 関節の痛み/腫れ レイノー現象 悪性腫瘍 倦怠感 疲れ 食欲不振 など |
シェーグレン症候群 | 環状紅斑 紫斑 皮膚乾燥 | 目や口(粘膜)の乾燥 レイノー現象 日光過敏 発熱 リンパ節の腫れ 関節痛 脱毛 など |
乾癬性関節炎(関節症性乾癬) | 皮膚の発疹(紅斑/浸潤・肥厚/鱗屑/落屑) 爪の変性 ⊛ケブネル現象 痒み | 関節の痛み/こわばり/腫れ/変形 など |
⋆蝶形紅斑:両頬にかけて現れる蝶々のような形をした皮膚の紅斑
⁑レイノー現象:指先が突然白くなったり紫色、赤色に変化する現象 血管の一時的な収縮により指先の血流変化が起こります
⁂ヘリオトロープ疹:上瞼に現れる紫紅色をした紅斑でむくんだような腫れぼったさがある
⁑⁑ゴットロン徴候:手指関節をはじめ、肘、膝、足首等の関節伸側に現れる紅斑を指す
⊛ケブネル現象:皮疹の無い部分を傷つけたり、引っ掻いたりしてしまうとその部分に乾癬の皮疹を形成してしまうこと
当院で対応できる発疹
上記の(表1)の中で紹介したような伝染性の発疹には対応できません。発熱と関わりのあるような発疹の場合には特にご注意ください。
当院で施術対象とさせていただいている発疹は、アトピー性皮膚炎、食べ物アレルギー、蕁麻疹、接触性皮膚炎、金属アレルギー、動物アレルギー、日光アレルギー、化学物質過敏症などが由来のものとなっております。
発疹に対する当院の施術法
発疹を引き起こす原因物質/刺激がはっきりしていて、且つ少ない場合には施術自体も数回で完了することがほとんどです。
反対にアトピー性皮膚炎のように、ハッキリとした発疹の原因がわからなかったり、花粉症や喘息の経験があったりと、体質的に多くの物質/刺激の影響を受けてしまっているようなケースでは施術回数は多くなり、効果を実感できるまでの期間も長くなりやすいです。
たとえ同じような症状であったとしても効果の現れ方には必ず個人差があります。
発疹(皮疹)に対して、当院では基本的に以下の流れでの施術を行っております。
- 初診時には種々の評価やカウンセリングを行い、アラテックセラピーによる初回施術を行います。
- 2回目のご来院時からは、初診時にうかがった患者さんの希望・目標に合わせて施術を組み立てていきます。
- 施術毎に皮膚のコンディションの変化を指標にして効果を判定していきます。
- 原因物質/刺激に接触しても症状の悪化が見られなくなったり、満足のいく状態まで症状が落ち着いたところで施術終了となります。
発疹(皮疹)の施術には、アラテックセラピーを受けていただくことを前提としています。その理由は個人差はあるものの結果的に施術期間や施術回数を少なくできることがわかっているからです。必ずしも100%を保証するものではありませんが、施術作用は長期的に持続し症状の克服・コントロールに役立ちます。
また、症状のレベルによっては、鍼灸・整体・各種生活指導・体操・電気治療・幹細胞ケアなどのアプローチを組み合わせて施術を行っていきます。
アラテックセラピーではあなたがどのような刺激(物質)に対してアレルギー・過敏症の傾向があるのかをチェックした後、それら刺激(物質)の中で発疹と関わりがより深いと考えられる物質から順に身体のエラー反応を修復していきます。
湿疹三角を知っておこう
当院はアトピー性皮膚炎の方をみさせていただくことが多いので、その際の考え方が活きてくるのですが、
湿疹(皮膚の病変)が出現した時に、その進行や治癒までの流れを示す「湿疹三角」という下図の概念が存在します。
〈参照:田辺三菱製薬様 公式サイト〉
この図の要の部分をお伝えしますと、様々な皮膚の湿疹病変があるわけですが、どのような湿疹形態も最終的に図の三角形の右下の角側へと収束していき、乾燥し皮片が剥がれ落ちる(落屑)ことで、治癒に向かうか慢性化していくかに大別されるということです。
この湿疹三角の基本的な流れで考えますと、あらゆる湿疹病変には皮膚が乾燥して剥がれ落ちることが必要ということになってきます。
とすると、痒み止めを目的とした抗ヒスタミン剤の服用は別としても、保湿剤やステロイド軟膏(ステロイド軟膏もワセリン等の油分がベースになっているため保湿作用がある)で乾燥を防いだり、皮膚を保湿するような働きかけをすることというのは、(湿疹三角の原則から外れてくる行為なのではないか?)となるわけです。
確かに皮膚に潤いを与えれば、その時の見た目や乾燥状態は一時的には回復します。薬による抗炎症作用がしっかりと効いてくれば赤みや痒みも落ち着いてくるでしょう。
しかし大事なのは、その後再発を見ずにコントロールし続けられるのか?だと思います。
日常の乾燥に対するスキンケアでも、アトピー性皮膚炎にしても、当院は保湿によるケアをおススメしていません。
その詳細な理由は⇒え!?保湿スキンケアは間違いだらけ!?をご覧ください。
※標準医療とは異なる個人の意見を述べさせてもらっています。自己判断による薬の使用の中止などは絶対に行わないでください。思わぬリバウンド症状などが引き起こされてしまうこともあります。