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子どもが肩こり??
肩こりが低年齢化してきているという話を耳にしたことはありますか?スマホやゲーム等の普及による遊び環境の変化、習い事の多様化や受験による学習環境の変化、核家族化が進んだことによる家庭環境の変化など、私自身が子供だった頃と比べても子ども達を取り囲む環境はずいぶんと変化してきていますし、AI技術の革新などによってこれからも変化していくでしょう。
このように生活様式やカラダの使い方などが変化したことが要因の一つとなって「肩こり」や「疲れ」を自覚する子どもは臨床の現場にいても確かに増えているように感じます。今回は小学校1年生で肩こりを自覚していたU君がはじめて小児鍼を受けてみたら・・・というお話です。
昨年末あたりから特に肩こりがひどくなってきた
生活は規則正しく外でもよく遊ぶ元気な男の子。なのにU君はもともと肩こりを訴えることが多かったようです。特に年末あたりから症状が強まってきていたようで、親御さんが「肩揉み」をしてあげる日も少なくなかったのだとか。今後の対策に悩んでいたお母さんが当院のHPで男の子が笑って治療を受けている姿を見て(これなら大丈夫そう)と感じてくださったようです。
でもハリ・・?怖いなぁ・・
人懐っこいニコニコ顔のU君でしたが「心配症で緊張しやすい」性格とのことで、取り扱う針に対しての興味と不安が多分に見え隠れしていて「それなぁに?」「どうなってるの?」の連続でした。当然ですよね、大人でさえ鍼治療を怖がる人がある程度はいるわけですし、そもそも「ハリ」と聞けば注射針とか縫物針を想像してしまう人が大多数です。治療用の針、まして小児鍼と呼ばれる「接触刺激を加える道具」など見たことがない人の方が圧倒的多数です。
針は刺さないことを伝え、実際に触れさせながら少しずつ道具への恐怖心を無くしていきます。下の画像は当院で小児治療に用いる道具の一例です。
小児鍼をやってみたら
いざ小児鍼をはじめると、痛いどころか始めはくすぐったい感じがしてケラケラ笑ってしまう子が多いです。そうなればしめたもので、(ハリって痛くないんだ)という実感がお子さんにも湧いてきます。そうして緊張がほぐれてくるとむしろ刺激が気持ち良くなってくるほどです。
U君も短時間ですが治療中には眠ってしまうくらいリラックスしてくれて「全然痛くなかった、気持ちよかった~」と初回の治療を終えることが出来ました。
1週間後の再来院時にはお母さんから、この1週間は肩揉みをしないで済んだことと、ご飯をたくさん食べるようになったということを聞くことができましたし、U君本人からも「僕この日が楽しみでしかたないんだよ~」と、とっても嬉しい感想をいただいちゃいました。
子どもは素直なのでそういう反応が返ってくるとこちらまで嬉しい楽しい気持ちになりますね。トップ画像にある通り、感想に絵まで添えて写真を撮ってくれました。この絵をよく見ると治療に使ってた「針」までもが描かれているという。。子どもの観察力って凄いですね。
おわりに
てんびん鍼灸治療院では小児鍼に力を入れております。
小児鍼の主な適応は、小児神経症(疳の虫)・鼻炎・副鼻腔炎・アトピー性皮膚炎・喘息・気管支炎・夜尿症・便秘・発達障害・チック・夜泣き・子どもの肩こりなどです。
お子さんの体調が良くないと保護者の方の疲労・ストレスに繋がってきてしまいますよね。小児鍼というアプローチが少しでもお子さんや育児でお悩みの保護者の方の力になれるように今後も努力してまいります。